国鉄バスの残影~バスで阿波の土柱見物

市販の時刻表には出ていませんが,JR徳島線学駅前から対岸の阿波市市場(旧 市場町)を経て,阿波の土柱を結ぶバスが出ています。もともと,吉野川北岸地域は国鉄(JR)バスのエリアで,地図を見てみると,このバスの走る道路も大半は旧国鉄バス阿波山手線が通じていたところのようです。(運行経緯からすると,80年代後半に廃止になった徳島バス土柱線の代替のようですが・・・)。
国鉄バス阿波線は,吉野川北岸のメインストリート,県道12号線を走る阿波本線と,北側の県道139号を走る阿波山手線が中心ですが,当然ながら支線にあたる阿波山手線は本数は少なく,西半分は国鉄末期に廃止,東半分もJR化後暫くして廃止になっています。メインの本線の方は平成11年3月まで残りますが,末期の本数は1~2往復という惨憺たる状況だったようです。今では代替バスもありません。
大学時代に鴨島駅で時刻表を貰ったような記憶もありますが,どこにやったのやら。

さて,GWに帰省した際に,この学駅から土柱までのバスで土柱見物をしてきました。

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学駅前に止まっている土柱ゆき。14時発が最終です(土柱ゆきは2往復しかありません)。
このバス,路線バスにもかかわらず運賃箱がありません。ダッシュボード?のところに銀行などで使われる小銭皿が置いてあるだけです。

定刻14時,当方と親子連れの3人を乗せて発車,吉野川を渡って対岸の阿波市市場町に入ります。
市街地を南北に貫く狭い県道に入った「南町」で親子連れは早くも下車,貸し切りになってしまいました。
そのまま市街地の中を北上,東西に走る県道139号線との交差点で左折します。この角が現在の市場町のバス停で,位置的には旧国鉄バスの「市場町筋」と思われます。ここからは県道139号線を西に向かい,旧国鉄バス山手線と同じルートになります。この路線バスのメインは旧市場町の中心街とJRの連絡のようで,ここまでの区間便もあるようです。

バスは古くからの集落を抜けて走りますが誰も乗り降りがありません。
吉野川北側のメインは南側の県道12号線(撫養街道)ですが,こちらの方が町並みが古く,もともとはこちらが撫養街道だったのかも知れません。
(以下の2枚は土柱からの帰路に撮った写真です。)
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最近は火の見櫓も見なくなりました。

ゆっくり走ると言われる国鉄バスとは違い,狭い田舎道をガンガン飛ばし,市場から15分ほどで「土柱口」のバス停にたどり着きます。旧国鉄バス(バス停名は「土柱入口」だったようです)は県道139号を直進して穴吹・脇町に向かいますが,このバスはここで山側に折れて坂道を上り,高速道をまたいで土柱の土産物店街?に入ります。

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土柱のバス停。
背景の「土柱パラダイス」なる店,小枝師匠が出てきそうな名前ですが,残念ながら閉まっておりどんな店なのかは分かりません。

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「日本のグランドキャニオン」,阿波の土柱で最大の土柱「波濤嶽」です。世界三大土柱の一つで,天然記念物ですが,だいぶん風化が進んでいるようです。規模は・・・推して知るべしですが,遊歩道で頂上まで上がれます。柵も無いので,上から見下ろすとさすがにスリルがあります。バスの折り返しまでの50分でちょうど見て回れます。

おまけ。去年の夏にドライブの最中に見つけたもの。
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JR化後も残された阿波山手線の東側区間の廃線?跡沿いにある店じまいした雑貨屋。注目すべきは画面中央の柱に架かっている札で,「国鉄旅の相談所」とあります。この場所は阿波山手線と阿波本線をつなぐ枝線の分岐点なので,国鉄バスの切符を扱っていた委託駅だったのかもしれません。今,このあたりはバス無し地帯です。

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